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「⼈がやりたがらない仕事こそやる」ドライバー1期⽣から副スポーク⻑へ。現役マネージャーがキャリアで⼤切にしている価値観

「⼈がやりたがらない仕事こそやる」ドライバー1期⽣から副スポーク⻑へ。現役マネージャーがキャリアで⼤切にしている価値観
異業種からイオンネクストデリバリーのドライバー1期⽣として⼊社し、着実にキャリアを積んできたFさん。「⼈がやりたがらない仕事こそやる」という姿勢で様々なチャンスを掴んできたそうです。今回はご⾃⾝の経験のことと、イオンネクストデリバリーのキャリアについてお話を伺いました。

新設拠点の⽴ち上げを複数経験。毎回⼤切にしているのは「習慣のすり合わせ」

本⽇はよろしくお願いします。まず、⼊社の経緯を教えていただけますか。

前職までは旅⾏業界で働いていたのですが、コロナ禍を迎えたときに、この先も旅⾏業界で働き続けるのが不安になりまして。転職を考えたタイミングで、イオングループが配達事業の新会社を設⽴するという求⼈を⾒かけて興味を持ち、配達ドライバー1期⽣として⼊社しました。

創業間もない⼊社だったのですね。そこからどのようなキャリアを積みましたか?

拠点⽴ち上げの応援ドライバーを経験したあと、およそ1年でリーダー・トレーナーのポジションを経て現在の副スポーク⻑というマネジメント職になりました。

マネージャーとして⻄⽇暮⾥拠点と現在所属している東葛⻄拠点の⽴ち上げを担当したことは、⾃分の対応⼒が磨かれる良い経験だったと思います。

拠点の⽴ち上げでいちばん難しいと感じることは何ですか?

各拠点の⽂化のすり合わせですね。新規⽴ち上げのときは別拠点から異動でドライバーの⽅に来ていただくのですが、それぞれの拠点で習慣になっていることが違うケースがあります。

例えば拠点によっては荷物を積み込む場所が敷地から少し離れているために、敷地内で積み込みができる拠点とは対応する業務の順番が異なることがあるんですね。そもそも場所の配置が違うのでどちらも正しいのですが、新たな拠点の環境にあわせてルールや認識を定める必要があります。

オペレーションが変わった際に⼾惑うドライバーはもちろんいるので、そういった新しい習慣に慣れるまでのサポートも私の役割だと思っています。

新しい拠点を⽴ち上げるとき、全社で定めている基本の規定を順守して、その場所に合ったルールを作り上げていくのは毎回難易度が⾼いです。マネージャーの私が中⼼で進めますが、拠点に関わる社員みんなで考えていくことだと思っているので。

新しい拠点のルールを定めるとき、どのようなことを意識していますか?

「相⼿に伝わるコミュニケーションをする」ということですね。前職での経験が活きると感じるのがこういった場⾯です。違いから起こる議論については相⼿を尊重しつつ、伝えるべきことは伝えるというポイントを意識して向き合っています。

私⾃⾝も⾼津拠点がオープンする際に応援でドライバー勤務を経験したことがあるので、ドライバーのみなさんの拠点⽴ち上げに対する想いや慣れない場所で働く⼾惑いについて、理解できます。なので、⾃分はこうだったなと思い出しながら接することもありますね。

⼈がやりたがらない仕事には⾒えない経験価値が詰まっている

仕事をするうえで⼤切にしている価値観はありますか?

ひとつは「⼈がやりたがらない仕事こそやる」という姿勢ですね。前職のときから、周囲が敬遠する業務も積極的に⼿を挙げて取り組んできました。

やっているときは⼤変なのですが、振り返るとそういった⾃分で⼿を挙げた仕事の経験は必ず未来で⽣きているんですよね。なので、⼈がやりたがらない仕事にこそ⾒えない経験価値があると思って取り組んでいます。

もうひとつはイオングループの前⾝であるジャスコの創業家、⼩嶋千鶴⼦さんが著書でおっしゃっている「不正には峻、失敗には寛」という考え⽅です。前向きな挑戦には寛容な気持ちを持っていたいという、⾃分のなかの指針になっています。

Fさんから⾒て、イオンネクストデリバリーにはどんな社⾵があると思いますか?

正直者がバカを⾒ない組織だと思います。ルールに定められている正しいことをすれば、その分きちんと評価がされる⽂化です。

また、イオンネクストデリバリーにはキャリアアップできるポジションが⽤意されています。私も⼊社から様々な役割を経験してきましたが、⾃分のなかで次の⽬標を⽴てやすい環境なのではないかなと感じますね。

成熟した会社ですとなかなか新たなポジションが⽣まれないと思いますし、実⼒があってもキャリアアップできない可能性もあると思います。その点当社はベンチャー企業ですので、常に挑戦できる環境である⾯⽩さは魅⼒だと思います。

これまでに、ご⾃⾝のロールモデルとなるような⽅はいましたか?

前の拠点でスポーク⻑の⽴場をされていて、現在は課⻑職に就いている⽅がいるのですが、その⽅のコミュニケーションの取り⽅やマネジメント⼒を⾒て「⾃分もああなりたい」と感じることがありました。

常にフランクということではなくて厳しく⾔うときは⾔う⽅だったのですが、私を含めメンバーとの信頼関係が厚くて。⽇頃のマネジメント⼒で学ぶことがたくさんある⽅なので、今でも私の⽬標です。

トレーナーからマネージャーにポジションが変わるとき、⾃分のなかで「ここは頑張りどきだな」と感じた時期がありまして。今までと同じ情報でも、より組織運営や経営の視点で考えなければならないと気づいたときに仕事に対して難しさを感じたのですが、振り返ると尊敬する先輩の背中があったから乗り越えられたのではないかなと思います。

困難を乗り越えるとき、同期の⽅とのコミュニケーションはありましたか?

ありました。私たちはドライバー1期⽣なので、相談して答えを知りたくても聞く先輩がいないという時期もあって。社内の異なる場所にいながらも⽇々⽀え合ってここまで進んできたと思っています。

ポジションがたくさんあるからこそ、ステップアップも早い環境

創業時から在籍しているFさんですが、変化が激しい組織において変わらないことはありますか?

徹底した安全意識でしょうか。私がドライバーとして働いていたときから変わらず、「配達は安全が最優先」という考え⽅が根付いていて、⾏動や習慣にも染み付いていると思います。拠点を⽴ち上げるとき、異なる場所から来たドライバーでも安全に対する徹底した意識が同じだったので、いい⽂化が浸透したなと感じます。

これまでを振り返って、ご⾃⾝のキャリアは想定と⽐べていかがですか?

思っていたよりもステップアップが速かったですね。あっという間でした。

私は常に次のステップを⾒据えて仕事をしてきましたが、ドライバーのなかには⾃信のなさやスピード感への気遅れで挑戦機会を⾒送ってしまう⽅もいるのではないかと感じていて。

気持ちはとても分かります。しかし、マネジメント視点では実⼒のある⽅に挑戦して欲しいと思っているので、最終決定は本⼈の意向を踏まえた形で⾏うものの、より輝いて欲しいと感じる⽅にはあえて役職を打診することもあります。

ポジションへ挑戦する機会を通して、成⻑を促しているのですね。

ポジションへ挑戦する機会を通して、成⻑を促しているのですね。実際に役職に挑戦して指導のやりがいを知ったり、積極的に業務の改善提案をしてくれるようになった⽅がたくさんいらっしゃるので、今後もイオンネクストデリバリーの社⾵のなかで能⼒を発揮できる⽅を増やしていきたいと考えています。

仕事の姿勢とドライバーの裁量を掛け合わせた新たな取り組みを進めたい

現在マネジメント職に就かれていますが、⾃分の⾏動や姿勢がドライバーの皆さんに伝わっているなと感じる瞬間はありますか?

以前は控えめだった⽅が積極的に⼿を挙げて⾏動してくれている姿は嬉しいですし、私の声かけや姿勢が伝わったのかなと感じます。

ドライバーの皆さんに任意でお願いしている配達の際にお客さまにお渡しするクーポンがあるのですが、なかなか配布件数が少ない時期があったんです。そんなときにあるドライバーの⽅が「多めに持っていっていいですか?」と積極的に配布してくれたことがあって。顔を合わせると毎回のように「配り切ってしまったので、追加で欲しいです」と声をかけてくれるようになって私も驚きました。彼の取り組みをきっかけに配布件数が増えたので嬉しかったですね。

そのときは私の「誰もやりたがらないことこそ⼿を挙げる」という姿を⾒てくれていたのではないかと嬉しくなりましたね。

マネジメントにおいて、⼀緒に働く仲間を信じて動いてもらうのも⼤切ですよね。他にもドライバーのみなさんが裁量を持って⾏う業務はありますか?

これからスタートするのですが、鮮度プラスの商品をPRするために野菜や果物をドライバーが実際に試⾷して商品の良さを再認識し、配達時におススメするという取り組みを始めようとしています。貴重な対⾯配達の機会を活かしたいという考えから⽣まれたものなのですが、実際におススメするのはドライバーの皆さんなので、伝え⽅はお任せしようと思っています。

この取り組みも、クーポンと同じように積極的に「やりたいです!」と⼿を挙げてくれる⽅が増えるといいなと思っています。

今後東葛⻄の拠点をどのような⾵⼟にしていきたいですか?

前向きに建設的に考えられる⼈材が多い拠点にしたいですね。課題があったとしても、どうやったら解決できるのか?という点に⽬線が向くドライバーを増やしたいです。

Fさんご⾃⾝の⽬標を教えてください。

将来的に複数の拠点をまとめられる⼒をつけたいと思っているので、まずは拠点⻑になることを⽬標に、ドライバーのみなさんから刺激を受けてマネジメント業務の経験を積もうと思っています。