「業界のなかでも事業成長が目覚ましい場所に身を置いて、組織改革に役立ちたい」長年物流業界で働いてきた経験から、次なるキャリアを考えていたEさん。
イオンネクストデリバリーへ入社後、現在は市川拠点の副スポーク長として勤務されていますが、日頃から「自分の成長だけではなく組織風土の進化を大切にしたい」と考えているそうです。今回はなぜそのようなモチベーションに辿り着いたのか、業務のお話とあわせて伺いました。
目次
「この会社でなら、自分が感じた行き詰まりを超えられると思った」これまでの経験を活かして入社を決意
本日はよろしくお願いします。前職も物流業界で働かれていたと伺いました。
前職の配達業では10年ほど勤務し、ドライバーから運行管理、マネジメント業務まで経験しました。いわゆる従来からあるルート配達スタイルの仕事だったのですが、物流2024年問題など時代の変化に伴い、デジタル化の推進や働き方改革など時代に合わせた事業へ変化が求められる場面で、会社に対して限界を感じてしまうことがだんだん多くなってきまして。
「この会社では自分が改善出来ることはもう少ないのかもしれない」とぼんやり転職を考え出したタイミングで、ちょうど当社最大の誉田拠点が自宅の近くに設立されたことを知ったんです。事業内容にとても興味を持ったこと、これまでの経験を十分に活かすことが出来そうと感じたことが決め手となって、採用選考を受けました。
入社が決まるまではスムーズだったので、時間をかけて競合他社と比較や検討をしたということではないのですが、入社してから取り組んだことや転職の際に感じていた気持ちを振り返ると「物流業界に感じた限界を超える環境に身を置きたい」という自分の希望を満たす最適な選択だったのではないかと感じています。
また当社はワークライフバランスもしっかり保たれているので、これまで残業に使っていたエネルギーを他のことに充てられている感覚があります。同僚と職場環境の変化について会話することがありますが、やはり休暇の取りやすさと働きやすさは前向きな変化として話題に上がることが多いです。

全社一丸で高い目標を追いかけている感覚。他部門の業務も刺激に
イオンネクストデリバリーが配達を担うGreen Beans(グリーンビーンズ)は、現在急成長中ですよね。
そうですね。拠点もドライバーの数もかなり速いスピードで増えているので、副スポーク長として身が引き締まる思いですが、ひとりの社員としても全社目標や他部署の業務の話から勢いを感じることが多いです。当社は創業して数年のベンチャー企業なので、ルールを定めるにもひとつひとつ話し合って解決しなければいけないことがあるのですが、全社で協力して目標へ前進している感覚がありますね。
具体的にはどういったことから会社の勢いを感じますか?
全社目標の水準が高いことが全てだと思います。全社の売上や配達件数の目標値に対して各部門で詳細な計画が立てられるのですが、業績を踏まえた今後の成長率や社会的なニーズを鑑みて、どの部門も総じてストレッチした目標になっています。
高い目標は良い意味で緊張感や視座が保たれますし、集客・プロモーション担当など他の部門も同じ目標を追っているんだなと思うと、日頃業務で接する機会が少なくても一丸となって取り組んでいることを実感しますね。

探り合うより、信頼し合いたい。コミュニケーションにも変化が生まれた
現在は市川拠点の副スポーク長として勤務されているのですね。
はい。当社では4つの始業シフトがあるのですが、全ての時間帯で働くドライバーの皆さんと始業または終業どちらかのタイミングで毎日顔を合わせて働くことが出来ています。
実は前職までの私は自分から周囲に話しかけることが苦手で…。雑談も少ないタイプだったのですが、イオンネクストデリバリーに入社してからは自発的にドライバーのみなさんとコミュニケーションを取る機会が増えました。過去の自分が今の姿を見たら変化に驚くかもしれません。(笑)
そうなのですね!何か意識が変わったきっかけがあったのでしょうか?
入社してしばらく経った際に先輩社員から言われた「同じ会社で働くんだから、探り合うより信頼し合いたいよね」という話がきっかけですね。
これまでは業務の安全性や確実さを追い求めるあまり、ネガティブな想像を自分にも相手にも持ってしまうことがあったのですが、そういったマイナスな想像は日頃の相互コミュニケーションに警戒感や物足りなさを感じるから生まれてしまうのではないか、と気づくターニングポイントになりました。
この気づきを得てからは、ドライバーのみなさんから日々いただく業務報告を通じて、そのとき目の前で向き合っている社員に対して素直に、本質的な会話が出来るようになったと感じています。

本質的な会話というのは具体的にはどういった内容でしょうか?
働いていると、どんな仕事でも業務に緩急やこだわりが生まれると思うのですが、そのポイントは本当に人それぞれで個性豊かなんです。ドライバーは毎回の配達で状況に応じた対応が求められますよね。そのときにどんな行動を取ったかでその人の業務へ向き合う姿勢や価値観を知ることが出来ると思っているので、よく話を聞いてドライバーのみなさんの価値観への理解を深めています。
どの社員にも向き合い方を変えない。フラットさを意識
立場上、様々な役職の方とコミュニケーションを取られることが多いかと思います。話し方や内容について、何か意識していることはありますか?
相手が誰であれ、話し方やスタンスを変えないことを意識しています。社員は全員苗字に「さん」付けで統一して呼んでいますし、良いも悪いも伝えるべきことはその人にいちばん届く言い方で丁寧に話すことを意識していますね。
前職までは割と上下関係が明確な体育会系の風土だったのですが、そのやり方がどの企業でも通用するわけではなくて。毎月たくさんの新入社員を迎え入れている当社では、そういった内輪の空気はアンマッチだと感じます。コミュニケーションの頻度によって受け取り方に差が生まれてしまうのは不公平ですよね。なので常にフラットさを心掛けています。
拠点を取りまとめるEさんの立場だと、安定感も求められますよね。
そうですね。当社は中途入社者で成り立っている会社なので、全員が入社と同時にカルチャーの切り替えを出来るかというと、正直そうではないのかなと感じることもあります。課題感が強い場合は「前の職場ではこうだった」と私に直接コメントされることもありますね。
そういった多様な意見に対して、どのように向き合っていますか?
まず、相手の考えと結論を聞きます。その上で「〇〇さんのアイデアで改善してみてくださいませんか?」と提案することがありますね。もちろん全社で順守するルールはありますが、まだルールでは定められていないことについて提案されるケースも多いので。
実際少し前に私の返答によって、運転に対する課題を新人教育に活かした方がいらっしゃったので、受け止めて促すことはあながち間違っていないのではないかと感じています。
ドライバーも大勢いるので、自分のキャリアパスだけではなく組織の課題に目を向けられる人材は貴重ですし、そういった「志は熱く、事実には冷静に対応する方」の視点こそ組織運営に活かされるべきだと感じます。今の私は自分のキャリアを進めることよりも、より良い組織風土へ進化させるための橋渡しをしたいと感じますね。

ご自身のキャリアを超えて、組織風土への強い関心を感じます。
全社で追いかけている高い目標を達成するには、同じ志を持つ仲間を増やすことが最適ですし、何よりフラットに言うべきことを伝えられる関係性は多くの社員の働きやすさを叶えることが出来ると思っています。
「何かトラブルがあったときに、相手に伝えたひと言で崩れるような信頼関係は不健全。であれば日頃から健全に意見交換が出来る関係を築こうよ」というのが私の考え方です。
適切な改善を提案した社員が評価される組織を実現したい
ドライバーのみなさんを管理する副スポーク長として、どんなことを実現して行きたいですか?
適切な改善を提案した社員を評価する文化は、自分発信で作りたいです。やはり現場のドライバーのみなさんが感じる危機感や違和感がいちばんリアルな課題だと思うので、その声や改善提案を仕組みで後押しして、尊重するマネージャーでありたいと思います。