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「お客さまに寄り添った配達とは」航空業界出身Iさんに聞く、イオンネクストデリバリーでの“接遇”研修について

「お客さまに寄り添った配達とは」<br>航空業界出身Iさんに聞く、<br>イオンネクストデリバリーでの“接遇”研修について
Iさんは前職の航空業界での経験を活かし、現在は“接遇”研修担当者としてイオンネクストデリバリーで働いています。接遇とは?前職の経験を活かした働き方、具体的な研修の内容などについて話を伺いました。

接客と接遇の違いとは?お客さま目線に立った研修

Iさんは“接遇”の担当をされているとのことですね。そもそもの質問になるのですが、接客と接遇の違いとは何でしょうか。

接客は業務上必要となるお客さまに対するマナーや最低限の対応であり、接遇は接客におもてなし精神を加え、お客さま一人ひとりに合わせて対応していくことだと考えます。接遇では、お客さま目線に立って行動することが重要視されます。

なるほど。では、なぜIさんが接遇研修担当をされているのでしょうか。

前職の航空業界での経験が活きているかと思います。空港のグランドスタッフとして16年間ほど勤めており、責任者業務はじめ、ラウンジのコンシェルジュ、いわゆるVIPのお客さま専属の担当など、幅広い業務経験がありました。
そのため、前職で学んだ接遇の考えを現在の業務に応用し、研修担当として新人の方に教育を行っています。

イオンネクストデリバリーならではの接遇と言いますか、前職からみて何か違いはありますか。

イオンネクストデリバリーでは、よりお客さまに近い立場での接客・接遇を心がけていると感じます。当社では「お客様」ではなく「お客さま」とホームページ上でも表記をするなど、お客さまに対してかしこまり過ぎず、親身に接することを重要視しています。
また、コミュニケーションに長けた一部のクルーではなく、全員が気持ちいい接遇を提供できるように、マニュアル化をできる限り進めています。

研修の中身について、スケジュールも含めて詳しく伺っていければと思います。

私が担当する接遇研修は、入社翌日からスタートします。運転などの実技研修より前に行われる研修で、期間としては4日間あります。
まず、プロの外部講師として航空会社の客室乗務員の方を呼び、新入社員に接遇について半日勉強してもらいます。その後、当社ではどのようなサービスや商品を提供しているのか、会社の概要や成り立ちなどの講義があり、初日が終了します。
その後の3日間は、実際の業務で使う端末の説明やドライバーとして実際にお客さま宅に配達に伺った際のロールプレイングなどを行っています。

現役の客室乗務員の方が講師として来てくださるのですね。どのようなお話をされるのか気になります。

基礎的なところで言いますと、あいさつやお辞儀の仕方から教えていただきます。また、アイコンタクトの重要性、お客さまと接する際の傾聴の方法などもプロの目線から話していただいています。業界問わず共通する接遇の考え方を学べるので、新入社員に限らずとてもためになる研修です。

以降の研修はどなたが担当されているのでしょうか。

その後は外部講師ではなく、私や他の研修担当の社員が行なっています。先ほどお話ししたように初日は会社の理念や基本的なビジネスマナーについての講義があります。初日以降は、当社のドライバーとしての心構えや行動指針などについて話しています。ドライバーは第一印象が大切なので、そのあたりも細かく伝えるような研修になっています。

ラストワンマイルの重要性。クオリティの高い配達を提供するために

業務用の端末の使い方からお客さまへの接し方まで、綿密な研修を行われているのですね。

業務端末を用いてさまざまなアプリケーションを活用するので、まずはそれらの機能を覚えていただきます。当社では新しく入ってくる方の経験や年齢層もさまざまなので、端末を扱うことに慣れていない方でも使うことができるよう、丁寧に研修を行っています。
配達はラストワンマイルと言われるように、お客さまと直接コミュニケーションが取れる唯一のタイミングです。そこでの対応がとても重要になるので、会社としてクオリティの高い接遇をどのドライバーでも提供できるよう研修を行っています。

これほどまで丁寧に研修を行っているとはビックリしました。

お客さまと接する時間は1分もないほど短い時間です。その中でいかに良い印象と感じていただけるかが重要です。そのため、研修2日目から実際の配達現場を再現した研修施設にて座学とロールプレイングを行っています。お客さま担当、配達担当に分かれて2人1組または4人1組のチームになり、お互いの接客・接遇をフィードバックし合ったりしています。
これらの研修は3日間あり、長いと思われるかもしれませんが、実際にお客さまに配達に伺った際に失礼がないよう、十分に時間を設けて研修しています。
注文いただいたお客さまではなく、その同居の方やお子さんが配達の受取に来た場合を想定した対応など、さまざまな状況を想定した研修が行われる3日間です。

新入社員の方のロールプレイングをチェックする際に、Iさんが特に気をつけて見ている点などありますか。

接客経験があった方でも、実はこれまで使ってきた言葉が間違っていた、と言うことはしばしばあります。細かい言葉遣いから注意していただくように指導しています。私たちはお客さまの大切な商品を届ける立場ですので、例えば商品を片手でお渡ししない、などの所作も注意深く見ている点です。
最終日に検定があるのですが、コミュニケーションが苦手という方でもそれまでには自信を持ってお客さまと接することができるような研修になっているかと思います。

基本と柔軟性を大切に。イオンネクストデリバリーらしい接遇を目指して

最終日には研修で覚えたことについて検定を行うのですね。

実際の配達現場に近いような形で検定を行っています。これまでロールプレイングしてきたさまざまな状況を実践してもらい、それらを細かくチェックする形です。他の新入社員も第三者として参加し、良い点悪い点を話してもらうようにしています。

Iさんの研修を受けた方たちが実際に現場に出た際、どのようなことを意識して活躍してもらいたいと考えていますか。

一番は基本を大事にしてもらえればと思います。身だしなみ含め、イオンネクストデリバリーのドライバーとして、統一感を持った配達をしていただきたいです。
配属後でも、不安がある方は補講的な形で研修を受けられるようにしています。そのため何か少しでも不安があれば、拠点の上司に気兼ねなく相談してもらえればと思います。
また、配達に行く前に振り返りのロールプレイングの時間を毎日設けているので、そこで自身の接遇について日々見直していくことをぜひ大切にしてください。

拠点配属後でも毎日ロールプレイング行うほど、イオンネクストデリバリーでは接遇を大切にされているのですね。

お客さまあってこその仕事ですので、接遇の考えは何度もお話ししているようにとても大切にしています。マニュアル化はなるべくできるようにしていますが、一対一のコミュニケーションですので、研修通りにいかないことはたくさんあるかと思います。基本は守りつつも、さまざまな状況に対応できるようなドライバーが今後も増えていくと嬉しいです。