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「誰も置いていかない研修を目指して」若手の担当に聞く、イオンネクストデリバリーの研修制度

「誰も置いていかない研修を目指して」<br>若手の担当に聞く、<br>イオンネクストデリバリーの研修制度
イオンネクストデリバリーでは、接客から運転まで幅広いスキルを身に付けることができるよう入社後に新人研修を行っています。
こちらのインタビュー記事では、若手社員でありながら新人研修を担当されているHさんにイオンネクストデリバリーの研修について伺いました。

座学と実技の往復。イオンネクストデリバリーの研修制度とは

Hさんが担当されている新人研修の内容について、具体的に話を聞いていきたいと思います。はじめにスケジュールから教えていただけますか。

入社してからまずは接客の研修が4日間ほどあります。こちらは私とは別のチームが行っています。

その後、運転についての集合研修(運転研修)を座学と実技を交えて5日間行っています。まず基礎的なこととして、車両の日常点検の方法を学びます。法令でも決められているのですが、配達を開始する前に必ず行わなければならない点検作業方法についての研修です。単純に作業方法を教えるだけでなく、“なぜ行うのか?”を意識的に伝えるようにしています。
その後は、トラックの特性や構造についての講義や、イオンネクストデリバリーにおける配達ルールについての研修もあります。
ずっと座学を行っているのではなく、運転研修の1日目後半から実際に運転をしていただいています。例えば、路肩の駐車方法、内輪差を意識した運転の添乗指導などです。
教習所をお借りして、実際の公道を意識したコースを運転してもらうこともあります。座学と実技を往復しながら、研修を進めていきます。

また、研修担当から指導を受けることだけではなく、新人同士でペアになりお互いの運転について相互チェックし合ってもらう時間も設けています。
その際には、相手の悪い点を挙げるだけではなく、良い点も意識してフィードバックするのが重要だと伝えています。

車両点検に触れられていましたが、法令で決まっていることがあるのですね。

そうですね、運送会社は先ほど話をした日常点検を1日1回必ず行うことが法令で義務付けられています。事故なく、お客さまに最後まで安心して商品を届けるために必要な点検です。

1日目の後半から、いきなり運転していただくのは少しびっくりしました。

当社ではほとんどの方がトラックの運転初心者になるので、乗用車とは違う目線や車幅感覚を実際に運転して慣れていただくようにしています。“習うより慣れろ”ですね。ただ運転するといっても、まずは駐車の方法や、右左折のタイミングを掴んでいただけるよう、同じ作業を繰り返しながら覚えていただくような形で進めています。

最初から完璧を目指さなくていい

研修を受けるにあたって新人の方の心構え的なものはありますか。

“ドライバーの研修”と想像すると、実際にどう運転をするかという実技面に意識が向きがちですが、座学も大切にしていただきたいと考えています。座学は事前に学習したり、1人でも復習することができるので、ルールやその背景をきちんと理解することも大切にしていただきたいです。

実技に関してはトライアンドエラーですね。繰り返しにはなりますが、トラックは車幅も全長も曲がる際の感覚も乗用車と違うので、まずは実際に運転してみて感覚を掴んでいただきたいです。

そのような座学と実技を交えた研修は5日間行うのですが、足りない方や不安な方は繰り返し研修を受けていただくこともできるようにしています。不安を抱えたまま研修を終えてもらいたくないので、なるべく安心いただけるような体制づくりを考えています。

Hさんたちもフィードバックをされるのですよね。一人ひとり行うのは大変そうです。

1人に付きっきりとなって研修を行うことはできないので、細部を全て見た上でのフィードバックまではできないこともありますが、気になる点や良い点は都度伝えるようにしています。新人の方が質問しやすい雰囲気づくりも大切です。

運転研修の最終日に教習所を借りての研修があるのですね。具体的にどのような研修内容なのですか。

教習所では、より公道に近い形での運転を行っていただくことになります。普通免許を持たれている方は思い出していただきたいのですが、ジグザグの道があったり、上り坂や下り坂、踏切などがあるコースを運転されたかと思います。それをトラックでも行っていただきます。
お客さまの荷物を運ぶことになるので、そのような特徴のある道でも雑な運転にならないよう、教習所での運転研修を設けています。

研修担当としての思い。研修の先にある成長に期待して

すべての研修を終えたのち、皆さん現場に出ていくと思うのですが、現場に出た後の心構えも伺いたいです。

まずは決められたルールを徹底することですね。それを守ることでミスやトラブルを極力避けることができます。
また、研修は“いかに安全運転を行うか”といったことをメインに教えているのですが、実際の現場では時間内に配達をすることや、イレギュラーで対応しないといけないことが出てきます。その際でもまずは焦らず、安全第一であるということは忘れないでいただきたいです。
最初から1人で配達することはないので、先輩社員の声に耳を傾け、徐々に経験を積んでもらえればと思います。

とはいえ私が運転するのを想像した時に焦ってしまうと思います……。

そうですね。私も含め誰もが最初は全く焦らない、ということは無理だと思います。焦ってしまうような状況でもまずは一呼吸置いて、落ち着くことが大切です。
また、全てを自分で対処しなければいけない訳でなく、お客さまへの遅延対応など、マネジャー含めサポートをするスタッフがいるので、その点は安心いただきたいです。
私も同業他社での経験があるのでわかるのですが、当社はかなり手厚いサポート体制が整っていると思います。

担当として、研修を受けた新人の方にどのような変化があると嬉しいですか。

ルールをただルールとして覚えるのだけでなく、そもそもなぜこのルールになっているのか、こんなトラックの特性があるのかを、腹落ちして理解いただいた時は嬉しいですね。背景を理解するといったことは、研修を受ける方には意識していただきたいです。
研修を受けただけでは完璧な運転ができる状態になるのは難しいと思います。その後の先輩ドライバーとの仕事を通して成長していく姿を見るのはとても嬉しいです。
運転は得意な人、不慣れな人が分かれますが、不慣れな人でもきちんとひとり立ちできるようにサポートしていきたいです。運転研修は基本5日間しかないのですが、“誰も置いていかない研修”を目指して行っていければと思います。